空と風

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不思議の徳島

全戸郷、の読み方 3

次に、現存しない大宝律令(律六巻、令十一巻)を根拠に、なぜ③のように「令制では~規定されていた」といえるのか、調べてみました。 ☆ 班田収授法 (はんでんしゅうじゅほう) (Wikipedia) 戸籍・計帳に基づいて、政府から受田資格を得た貴族や人民へ田…

全戸郷、の読み方 2

余戸・餘戸・全戸、について、調べた範囲で書き出してみます。 ☆余戸の一般的な説明 ①【余戸(あまりべ)】 大辞林(三省堂) 律令制における村落制度で、五〇戸を一里としたとき、五〇戸に余る端数の民戸で編成した里。 また、僻地の寒村などの称としても…

全戸郷、の読み方

全戸郷、の読み方 って、知ってました? 知りませんでした、私。 勉強不足です。恥ずかしいです。 でも大事なので恥を忍んで書きます。 古事記に見る 阿波の方言と地名 にも書きました、『倭名類聚抄』 阿波国の郷名です。 上のページは、すでに書き直しま…

崇神天皇は阿波国美馬郡にいた

※ 一部、式内社(倭大國玉神大國敷神社)比定① 倭大國魂神社の記事と重なります。 ※ 参照 古事記に見る 阿波の方言と地名 日本書紀によれば、崇神天皇の治世五年、疫病が流行し、人民に多数の死亡者がでた。 紀によれば、「大半」、記によれば、「人民死爲盡」…

講演会 『神武天皇は海を渡ったか』

阿波国古代研究所調査報告講演会 阿波から奈良へ、いつ遷都したのか Ⅲ 『神武天皇は海を渡ったか』 を、拝聴してきました。 講師は、阿波国古代研究所代表の笹田孝至先生です。 定員70名とのことでしたが、会場の会議室いっぱいの受講者で、人々の阿波説…

土佐高知と阿波の地名

高知を車で走りながら、案内標識を見たり、地図を眺めていると、なかなか興味深い地名が複数見当たります。 徳島から海岸ルートを走っていて、真っ先に気づくのは、 河内 という地名の多さです。 「河内」といえば、大阪のことと思う人が多いでしょうが、徳…

倭建命と讃留王 ②

文献において細部は異なるが大筋は同じです。 ただし、たとえば、『南海通記』本「讃留霊記」では、悪魚退治に赴いたのは倭建命御自身となっています。 景行天皇の二十三年、西の海に舟呑む大魚有り。 其が形は鰕魚の如くにして、其の大きさ嶋崖の如くなり。…

倭建命と讃留王 ①

香川には、当地が桃太郎伝説の舞台であるという伝承があり、桃太郎のモデルとなったのは、孝霊天皇の皇子「稚武彦命」(吉備津彦命)と云われています。 異母兄と姉に、四道将軍の一人「彦五十狭芹彦命」(大吉備津彦命)と、倭迹迹日百襲媛命がおり、ともに…

阿波脇町の歴史と探訪編

『阿波脇町の歴史と探訪編』という、上中下巻の本があるのですが、その中巻は、一冊丸々神社編です。 その「まえがき」によれば、明治39年に政府の調査によって判明した神社の数は193,000社余りで、その後明治末期にかけてなされた小社の合祀によっ…

阿波古事記研究会シンポジウム 天孫降臨 行ってきました

パネルディスカッションの様子 面白かったですね。 段取りの悪さも目立ちましたが、宮内庁の三木氏の講演を優先するあまり、時間配分に苦慮したようです。 三木氏は、約90分の持ち時間を休憩も挟まず講演されましたが、壇上には水さしくらいは用意するの…

阿波古事記研究会シンポジウム 天孫降臨

阿波古事記研究会が主催する、波阿波フェスティバル『天孫降臨シンポジウム』が、11月7日、開催されます。 宮内庁の三木善明(そうぎよしあき)氏が、古代から続く天皇祭祀について講演されるそうです。 私は当日、仕事になるか休みになるか未定ですが、…

『高天原は阿波だった』 本の紹介

まだ読んでいなかった『高天原は阿波だった』を、図書館で借りてきました。 これは比較的メジャーな阿波古代史関連の本の中では3番目に書かれたものです。 ご覧のように天下の講談社で、著者は日本テレビプロデューサーの山中康男氏です。 「剣山の失われ…

阿波古事記研究会の動画

阿波古事記研究会 作成のDVD 「阿波と古事記」 が、YouTube にUPされています。 阿波古事記研究会の許可を得たものなのかどうか?わかりませんので、リンクを貼るだけにしておきます。 阿波古代史に興味を持っている県外の方には、実際の景色を見るとイメー…

天日鷲命と各地の神社 2

鷲子山上神社 (HPより) ※ 『和紙の里』より 天日鷲命、あまのひわしのみことこの神は、開運・開拓・殖産の神として崇められている。 神話で知られているのは天照大神が天之岩戸に入られたとき岩戸の前で神々の踊りがはじまり、この神が弦楽器を奏でると弦の…

天日鷲命と各地の神社

高越神社 奥の院 忌部氏(いんべし・いみべし)とは、古代における宮廷祭祀、神事の執行、祭具の製造、神殿宮殿造営などを中心に、武具の製造、宮殿警備などにも当たってきた有力氏族です。 そのルーツは、高天原にあり、古事記における最初の登場は、有名…

天日鷲命とは、何者なのか?

天日鷲命 (あめのひわしのみこと) 天日鷲命とその系譜 別名 天日鷲翔矢命(あめのひわしかけるやのみこと) 麻植神(おえのかみ) 天加奈止美命(あめのかなとびのみこと) 天日別命 (あめのひわけのみこと) 阿波忌部の祖 伊勢/伊賀国造の祖 「天日鷲」「…

ムー(総力特集)封印された真の日本神話

すえドンさん情報で知って購入しました。 ムー8月号 No.357 です。 総力特集 真相解明!! 天皇家と大和朝廷のルーツは阿波の高天原文明にあった!! 封印された真の日本神話 「四国古事記」と裏大和朝廷 凄いタイトルですね。 阿波説支持者ならずとも、古…

阿波国(続)風土記解読プロジェクトへようこそ

阿波国風土記 お待たせしました。 私がぐーたらしている間にも、本家ぐーたら氏がついに立ち上げました。 現在のところ、巻一のみが公開となっていますが、仕事を持つ個人がこれだけの作業を行うことには、たいへんな労力と時間を要するもので、今後もご理…

仁徳天皇は讃岐の天皇 7

徳島県阿波市に存在する土柱は、1934年(昭和9年)5月1日に国の天然記念物に指定された。 800年に発見されたとの記録がある。吉野川によって作られた砂礫層が浸食されて出来たものである。 この段丘礫層は吉野川が約130万年前にこの地が川底であったときに…

仁徳天皇は讃岐の天皇 6

香川県さぬき市津田町にある、鵜の部山古墳です。 何度も書いたように、この一帯は、和名抄に記される唯一の難波(郷)です。 記紀に記される「難波」とは、この地のことで、すなわち、難波天皇と称される仁徳天皇の高津宮は、この地の何処かにありました。…

小杉榲邨と『 阿波國風土記編輯雜纂 』

小杉榲邨の『徴古雑抄』は図書館に行けば見ることができますが、あまりの分厚さに(いずれ時間のある時にじっくり見よう)と考えていました。 この徴古雑抄にある小杉榲邨の年譜を見ると、明治3年、阿波国風土記編輯御用掛を命じられるも、その後、廃藩置県…

(世界水没地図)に見る古代阿波国

仁徳天皇は讃岐の天皇 5 http://blogs.yahoo.co.jp/noranekoblues/49952629.html で、古代の海面上昇について書きましたが、海外サイトの Flood Maps(世界水没地図) というものを見つけまして、こちらのほうがリアルなので、画像をアップしてみます。 地理…

阿波風土記(明治版)、見たくはないか?

ぐーたらさん、本気(マジ)です。 以前から、この『阿波風土記』をどうすれば、みんなの役に立てられるか、頭をひねっていました。 誰に、どこに、これを渡せば、一番多くの人々に活用され、喜ばれるか? その答えは、私から見てもベストではないかと思えま…

『阿波國風土記編輯雜纂』と謎

『阿波國風土記編輯雜纂』ですが、私が見る限り、古風土記そのものの逸文はないように思います。 このあと一部写真を載せますが、行書、草書が多く、読めない部分がかなりあるのですが、それでもところどころ読める単語から察してそう感じます。 漢文体の古…

阿波国風土記 編輯御用掛 という大発見!!

このブログにもコメントをくださる、ぐーたらさん が大発見をしました。 状況を簡単に説明すると、ぐーたらさんが郷土の資料を調査中、『ふるさと阿波』という書籍のなかに「阿波郷土会報」なる文書を見つけました。 それに「阿波国書誌解説」という一文が…

小杉 榲邨 とは

小杉 榲邨(こすぎ すぎむら、天保5年12月30日(1835年1月28日) - 明治43年(1910年)3月29日)は、国学者。 ※注 『道は阿波より始まる』では、(こすぎ すぎおみ) 徳島の人。藩校で漢学経史を学び、古典の研究に専念し、本居内遠の門人である池辺真榛に…

阿波国風土記とは

岩利大閑氏は、『道は阿波より始まる』の中で、私のような馬鹿にもよくわかるように、何故『風土記』が古代史の解明に重要な役割を持つのか、極めて論理的な解説をしています。 ~また、それと時期をほぼ同じくして、諸国より選定された風土記といわれるもの…

風土記とは何か?

緊急報告! 幻の『阿波国風土記』出現す!! 100年の眠りから、今、『阿波国風土記』がよみがえる!! こういった、タイトルを考えていました。 結論から言いましょう。 今回発見した『阿波国風土記』は、本物ではありませんでした。 ここで言う「本物」…

作戦名 ゴールドイーグル

ギィッ 男が待ち合わせ場所に指定してきた店のドアを、私は開いた。 店の中は薄暗く、見渡すとテーブル席が8つ。 先客は、壁際の席に若いカップル、窓際の席にはタバコを燻らせる初老の男が一人、一番奥の席にも顔は見えないが男がいるようだ。 男と私は、…

阿波説は狂熱的研究者の臆説

他のことを検索していて、たまたまこんなブログを見つけました。 面白いので紹介します。 先々日、知人のS氏がやって来て「徳島の人で、邪馬台国はじめ魏志倭人伝に記された倭人国はすべて四国にあると言っている人がおり、その人はまた、剣山にユダヤの<…