空と風

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『高天原は阿波だった』 本の紹介

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まだ読んでいなかった『高天原は阿波だった』を、図書館で借りてきました。
 
これは比較的メジャーな阿波古代史関連の本の中では3番目に書かれたものです。
 
ご覧のように天下の講談社で、著者は日本テレビプロデューサーの山中康男氏です。
 
 
発行は、昭和52年3月25日。
 
私が高校に入学した年です。
 
この本が出版される前には、テレビ番組
 
 いま解きあかす古代史の謎!ついに発見!!幻の国・皇祖の地高天原
 
が放送されていますが、紅顔の美少年 乃良根公 はそれを見ていませんでした。
 
その放送とこの本に当時出会っていたら、その後上京せずに徳島をうろついていたかもしれませんね。
いやそれでは、私の脳では視野が狭くなるかな?
 
最初は「読み物」として読んでましたが、けっこう勉強になる情報も書かれていました。
著者は2ヶ月半の取材で書いたのですから、頭のイイ人は違います。
 
取材の協力には、あの岩利大閑氏が「古代阿波研究会」(当時)を代表して当たっています。
私などは、岩利氏はこの本を見て消化不良に陥って、自ら筆を取る決意をしたのではないか?と思います。
 
本の内容によれば、著者は古代阿波研究会の説とは一線をおいて、自分の考えを述べています。
その違いについては一切触れていませんが、私の想像では「阿波・倭説」だと思います。
著者がこの本で述べているのは、あくまで「高天原」「出雲」「天孫降臨」の舞台が阿波に求められるという点で、倭建国とその後の時代は、大和(奈良地方)という認識が見えるからです。
 
 
とにかく、阿波説に興味があって、しかしまだ知識のない方には入門用としておすすめできる本です。
私も今後、このブログ上で、この本の中から引用する部分があると思います。
 
徳島の図書館にはけっこう置いてありますし、古書で入手することも割と簡単です。
このへんはやっぱり、講談社の力でしょうか。