空と風

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大山祗神社

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子どもが神社に手を合わせる姿はいいですね
さて、しまなみ海道へ行った折、大三島の「大山祗神社」へ参拝しました。

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樹齢2600年の御神木

御祭神の大山祗神とは、日本国建国に功績があった大神で、地(山)神・海神、また武神を兼ねる神であり、日本民族の総氏神として、平安時代から日本総鎮守とされています。
全国に1万1千余社祀られている大山積神社の総本社です。
決して小さい神社ではありませんが、社格からすると控えめな規模の神社で、しかし、それがかえって歴史の古さを感じさせます。
より後年に創建された大規模な神社というのは、ほとんど政治的・宗教的意図が介在するように私は思います。

大山祇の訓みは(おおやまつみ)または(おおやまづみ)で、「大山祗神」「大山津見神」「大山積神」などと表記されます。さらに「和多志大神」という別名があります。
大山祗神とは山を司る神、和多志大神とは海を司る神です。
また武の守護神として歴代の朝廷や武士・水軍などに信奉され、源氏、平家をはじめ多くの武将が武具を奉納したため、現在国宝・重要文化財に指定されている武具の8割がここに収められています。
近代にも、伊藤博文山本五十六などが参拝しているそうです。

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伊藤博文が記念植樹した楠

大山祗神イザナギノミコト、イザナミノミコトの子であり、皇祖「天照大神」の兄に当たります。
また、天孫降臨ニニギノミコトアマテラスオオミカミの孫)の妻、コノハナサクヤヒメの父にあたります。

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樹齢3000年。日本最古の楠

大山祗神を祭る、より有名な静岡の「三嶋大社」は「大山祗神社」の分社と言われています。(諸説あり)
三嶋大社の「三嶋」は、大山祗神社の鎮座する「大三島」の地名であり、静岡の「三島市」は、この三嶋大社から取った地名です。

ああ。だから「地名」というものは、大なり小なり歴史が刻まれているから大事なんですよ。
市町村合併で、日本中にへんてこりんな地名が誕生したじゃないですか。由緒ある地名を捨てて。
なんか、公園とか商店街の名前みたいな底の浅い地名、観光や銭金の計算だけで名づけた地名みたいなのがいっぱいできました。
「地名」というものが何か?もっと考えて欲しかったですね。
子供に「うちの○○市ってどういう意味?」と聞かれて、数百年、ときには数千年の物語を語れる素晴らしさを安易に捨てるのも、歴史や文化を大事に思わない(教育されない)現代の日本人らしいといえますが、何事も一度失ったものを取り返すのは困難だということをよく考えて欲しいです。

今回は時間の関係で、国宝類を見学できませんでした。
母が、そういうのを好きなので、今度一緒に再訪したいと思います。