空と風

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徳島の潜水橋

高知の四万十川では「沈下橋」として有名な、増水時に水面に沈む橋を、徳島では「潜水橋」と呼びます。

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野暮用で鴨島から藍住へ

昔は、橋の両サイドの突起が無くて、それはそれはスリルがあったものです。
転落事故が絶えないために、いつからか、このような形になりました。
吉野川にかかる数多い潜水橋のなかでも、毎年特に事故の多い橋があって、いろいろささやかれたりしました。

すぐ近くに新しい大きな橋を掛けては、その後、潜水橋はどんどん壊されています。
四万十川では観光の目玉にもなっているというのに、徳島ではなぜこう味気ないのでしょうか?

風情のある風景を壊して、見苦しい新しい建造物だけを残す。
それを逆に、見苦しい過去の遺物を破壊し、近代的で都市化に向かうような風景に変えることを“カッコいい”と感じ、満足する。
こういうド田舎者の感性が、私は不愉快でなりません。

三加茂の潜水橋も最近壊されました。
隣に新しい橋が架かったからです。
渡ろうと車を潜水橋に向けたら無くなっていて唖然としました。
何もわざわざ壊すことないじゃないですか?

以前、その潜水橋を渡ったとき、川面の上一面に濃い霧がかかっていて(川霧)、本当に幻想的で雲の上を渡っているようでした。
ああいう経験は、潜水橋だからこそできるのです。

たとえば、新しい橋を掛けたなら、潜水橋は車両通行止めにして、自転車・歩行者専用とし、あるいは釣り人に開放すればいいと思いますがどうでしょうか?
新しい徳島の名物風景となるでしょう。


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手前半分が流されて新しくなった脇町の潜水橋
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台風後の増水時、上の写真の反対側
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水面の盛り上がりの下が潜水橋
このときの増水で北半分が無くなりました。

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帰りは高速。こんな空も今年はもう終わりですね。