空と風

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讃岐うどん(谷川米穀店)

所用があって香川へ向かう途中で「谷川米穀店」の前を通りました。

2月から、定休日が日曜日に変更されたこともあって、遠方からの来店者は土曜日に集中すると思われます。
営業時間は、11:00~13:00の2時間です。
通りかかったのが11時前だったので素通りするつもりだったんですが、寒かったせいか思いのほか行列が少なかったので並ぶことにしました。
客の多い日は、12時過ぎに「売り切れ」のプラカードが列の最後尾に立つこともあり、その後も県外ナンバーの車と多数すれ違うので、悔しい思いをした人も多いだろうと思います。ご注意を。

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讃岐うどんブームに火をつけた「恐るべき讃岐うどん」は、香川のタウン誌の連載コーナーだったらしいのですが、人気があったため単行本になり、その後文庫本化されました。
当時まだ東京に住んでいた私は、その文庫本版を青山の書店の新刊コーナーで発見し、お隣り香川の「讃岐うどん」という文字に引き寄せられ即購入しました。
数年以内に徳島へ帰郷する可能性があった私は、もし帰ったら、この本で紹介されているうどん屋さんを訪れてみたいと思ったのでした。

そして帰郷後、初めて訪れたのが、この「谷川米穀店」です。
家から一番近かったからです。
私よりはるかに店や味の評価にうるさい嫁曰く、
感動した。」
だそうです。

初めてのセルフというスタイル。
醤油をかけるだけ、という食べ方。
味。
食感。
一杯100円という値段。
(現在は値上げで「大」が240円・「小」が120円、だったかな?になってます。)
お代わりするのが普通で優先注文できるというシステム。

二人とも大食いなのですが、何杯もお代わりして二人で数百円という会計の衝撃!
それ以来、新しい店へ行ってうどんを食べたあと、外で嫁が発するのは、
「ここは感動がないね」
というような言葉になりました。

うどん屋の評価が、「感動があるか・ないか」・・・

嫁の評価では、今もって谷川が不動の一位なのです。
讃岐うどんのことを書いた本でも、執筆者の奥さんが「谷川を一位」に推していたのを読んだことがありますし、
関連のHPの人気投票でも常に一位を含めた上位を争っています。
谷川のうどんは、エッジが立っていて他のどこよりも麺が細く、独特の上品な食感があります。
これも女性に人気がある理由ではないかと思います。


ただし、うどんを食べ歩いている香川県人のマニアでも「谷川の何がうまいのかさっぱりわからん」という人もいることを付記しておきます。

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「恐るべき讃岐うどん」のおかげで繁盛したうどん屋さんは数知れず、香川県全体に及ぼした経済効果も計り知れず、著者はすっかり香川の名士・有名人なのですが、今日も来店している車の約半数は県外ナンバー。
「わ」ナンバーも数台。
常に目にするのは橋で繋がっている「広島」「岡山」と関西方面のナンバー。
遠くは関東、九州のナンバーもよく見ます。
こんな小さな店にマイクロバスで来ている団体も。

本がなければ、こんな事態にはなっていない、田舎の山間部の「看板」すらないうどん屋です。
写真のように、外から見ても、うどん屋とは分かりません。

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入り口の、この小さな看板だけが「うどん屋」なのだという(“うどん”の文字はここにも無いけど)目印だったのです。
有名店となった今は、行列でそれとわかります。

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待ってる間に、雪が舞いはじめました。
今年は本当によく降ります。

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一杯目。たまごの大。

知らない人のために一応書いておきますと、メニューは「大」か「小」、「温かい」か「冷たい」か、
たまごを入れるか入れないか、しかありません。
食べ方は「醤油かけ」のみです。
てんぷら等のサイドメニューもありません。
知らずに来た観光客が「え!! 醤油をかけて(それだけで?)食べるの?!」と言って戸惑うのを、何度も目撃しています。

以前は自家製の醤油がとても濃くて、それを知らずにかけると味がきつくて大変になったため、おばさんが常連以外のお客には「ちょっとだけ、かけてな」と、いちいち声をかけていたんですが、さすがに客が増えて大変になったせいか、いつのころからか味を薄めました。
自家製青唐辛子も名物で、激辛ですが、これがまたベストマッチです。
実は、半日以上たったこれを書いている今も、この青唐辛子の味とヒリヒリ感がまだ喉に残ってます。(笑)


谷川米穀店での私の食べ方は決まっています。
一杯目が「たまご・大」もちろん、温かいの。
二杯目が「大」温かいの。

二杯目で、どんぶりに残った卵がちょうど半炊けの状態になり、麺に絡まって、おいしくなります。
ちなみに、「かまたま」で有名な「山越」は、なぜか?一杯目からこの状態です。
外は激寒ですが、この時点で体が温まって、もう汗だくです。

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三杯目が「冷たい小」です。
これでシメます。

いろんなうどん屋で食べるとわかりますが、店によって「冷たい」メニューがおいしい麺と「温かい」メニューがおいしい麺があります。
谷川はどっちもいけます。

あ~。うまかったな、っと。
http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php