空と風

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エブリイのステアリングセンターを調整


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我が家のエブリイは、新車納車時からステアリングセンターがずれていて、ほんの少し左に切れています。ジムニーの時も納車時に右に切れていました。気にしなければ気にならない程度なんですが、私は不快に感じるタイプなんです。

ジムニーは、納車直後から3インチリフトアップのカスタムを依頼し、また、タイヤも冬は185/85R16のスタッドレス、夏は6.50R16だとか225/75R16だとかを履きましたので、そのたび車高の変化に伴い、ステアリングセンターが左右に動きました。

それで、気になるときは自分で調整せざるを得なかったわけです。エブリイは新車でフルノーマルですからディーラーに言えば調整してくれるでしょう。
ただし、今後、足回りがヘタってきたり、サスを交換したり、タイヤサイズを変更すれば、大なり小なりステアリングセンターもずれるでしょうから、予習も兼ねて自分で触ってみることにしました。

とはいえ、私も(かなり)不器用な素人です。
知識もありません。ジムニーでは同じ作業を経験済みとはいえ、ジムニーはタイロッドが一本、つまり左右が繋がっています。大抵の車は左右別体なのです。
そこで、ネットで勉強したトー調整の方法から見たステアリングセンターの合わせ方をハイレベルな図解で示したのが下です。


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左上の図が、私のエブリイの現状図です。直進でステアリングセンターが左になっているということは、ステアリングをまっすぐにした時、タイヤが右に切れていることになります。これを右上のように調整するわけです。
当然、厳密にはアライメントの測定と調整が必要で、最低でもトー調整したうえでの作業になるわけですが、面倒くさいのでやりません。
新車なので大きな狂いはないだろう、という楽観姿勢でゆくことにします。
(新車でも、殆どの場合、アライメントはバッチリ合っていないのが普通ですが)

ここで問題なのが、これを調整するタイロッドが車軸の後ろにあるか前にあるかで、調整方向が逆になるという点です。左下の図のようにタイロッドが車軸の後ろにある場合、左上図の状態を補正するには、右のタイロッドを伸ばし(右前輪の後部が外に押され、前部が内側・左に変角します)、左のタイロッドを縮め(左前輪の後部が内側に引っ張られ、前部が外側・左に変角します)ます。

エブリイの場合は、右下のように、タイロッドが車軸の前にありますから、この逆に、右タイロッドを縮め、左タイロッドを伸ばすことになります。


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右前輪を車両前方から見たところです。Aをタイロッドエンド、Cをラックエンドというそうです。
Aの中にCがねじ込まれている、という構造です。Bのロックナットでその状態を固定しています。

Aの窪みにスパナを当てて固定し、Bを緩めて、Cをフリーにします。
Dの部分はクリップでブーツを固定しているので、Cを回転させる邪魔になりますから、指かペンチでつまんでタイロッドの方に移動させておきます。

CはAの中に普通にねじ込まれているので、(画像の印が分かりづらいですが・・この矢印だと逆回転に見えますね・・)ネジを締める方向→時計回りに回せばさらに中へ入っていき、すなわちタイロッドが縮みます。
縮んだ分だけ、タイヤの前方がトーイン(内側・左側)へ変角します。
Bで固定し、Dを元に戻します。


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右前輪、Bを緩めているところです。この部分はどんな車も強いトルクで締められていますので、作業前に潤滑油をスプレーした方がいいようです。スパナを向こう側へ押しているところですが、Aも同時に回転し手前のモンキーレンチも下がろうとしますので、下からジャッキを当てています。楽で確実です。が、左前輪では回転方向が逆なのでこの技が使えません。

次に、Cを回転させたと同じ分だけ、左側のタイロッドを逆に回して伸ばします。


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左前輪のBをゆるめたところです。
また作業すると思うので、固着防止に自転車用に買った PARKTOOLのグリースを塗っておきました。使いやすくていい製品です。


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左前輪のタイロッドは伸ばす方向なので、Cを反時計回りに回します。
固定したら走ってみてステアリングセンターがあっているか確認し、ずれていれば再調整します。一回目は控えめに調整しすぎたようで、ほんの気持ちまだ左にずれていました。

多少気になったので、糸を張って長さで計測するというざっくりした測定をすると、右が若干トーアウト、左が若干トーインでしたので、上記作業をもう一度繰り返したところ、ばっちりステアリングセンターが合いました。実に気持ちがいいです。

そのあとで、もう一度糸張り計測したところ、右が若干(1~2mm)トーイン、左が(0~1mm)トーアウト、という感じでした。この◯◯mmというのも、かなり信用のおけない数字なんですが(車庫の地面自体完全なフラットではないし)、まあ、大体そんな感じということで、直進でハンドルをとられるわけでもなし、とりあえずこれでOKとします。あとはタイヤの片減り等がないか、様子見ですね。


※追記

糸を張って計測、と書きましたが、方法は前後のホイールセンターから等距離の位置に糸を固定した状態で、糸から前輪の前部・後部の距離を比較する、というやり方でした。
でも、このあとの記事を書いていて、車のデータを調べたら、エブリイのトレッド(車両における左右の車輪の中心間距離のこと)が前後で違うことに気づきました。

トレッド(前) 1310 mm
トレッド(後) 1290 mm

トレッドが広いほうが、小回りがきく・コーナリングが安定する、そうです。
考えてみりゃあ、そうだわな。ああ! ほとんどの車が同じホイールサイズなのにリアがフロントよりも内側に入っているのはそういうことか。
故意に前のトレッドの方を広めにしてるんですね。ふーん。

つーことはですよ。前後のホイールセンターから等距離で糸を固定したら、糸は全体に前方へ広がっていくことになりますね。その状態でトー計測なんかできないわなあ・・・。まあいいか。


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