阿波言葉の辞典
昭和35年発行の本だが、面白い。
方言を、アイウエオ順にカタカナで表記し、下段に意味を解説しているが、見るページによっては、いったいどこの国の言葉か?と思ってしまう。
もちろん、徳島といっても全域で同じ言葉をしゃべるわけではないので、聞きなれない言葉もある。
しかも、もう約50年前の本であり、著者は30年以上の研究の成果としてこれを書いているのだ。
現在の徳島県人が知らない言葉もあるだろう。
しかも、もう約50年前の本であり、著者は30年以上の研究の成果としてこれを書いているのだ。
現在の徳島県人が知らない言葉もあるだろう。
著者は、
金沢 治(かなざわ おさめ、1899年 - 1982年)は日本の言語学者。
徳島県方言学会に所属しており、方言に関する本を多く書いている。
主な著書
記憶では、ここ数年でも、県内の地域限定の方言本が何冊か出版されていたように思うが、そこにも今では使われなくなった言葉が多数掲載れているらしかった。
調べたところ、他にも見てみたい古い文献は多い。
以下は、阿波における語彙の掲載が認められるものである。
四国の方言 奥里将建 1943
四国樹木名方言集 高知営林局 1936
阿波の言葉 橋本亀一 1930
阿波方言集 森本安市 1950
阿波言葉の辞典 金沢治 1960
阿波木頭民俗誌 近畿民俗学会 1958
木頭村の方言=阿波学会紀要第16号 川島信夫・森重幸 1970
祖谷山民俗誌 武田明 1955
西祖谷山村史 喜多源内 1922
阿波美馬郡方言語彙 金沢治 1934
美馬郡郷土誌 美馬郡教育会 1915
徳島県美馬郡一宇村誌 1920
市場町史 町役場 1916
麻植郡 麻植郡教育会 1922
徳島県鴨島方言調査 鴨島小学校 1930
名西郡誌 名西郡役所 1916
牟岐の言葉 川島信夫 1964
とりあえず、『阿波言葉の辞典』が面白いので、時間を見てこの中から、面白いもの、興味深いもの、個人的なお気に入り、などを紹介したいと思う。
たとえば、頭に「は」のつく阿波弁のいくつかを、ちらっと書き出してみよう。
ハイ ハイコミ バウ ハギリカム ハザ バサラ ハジャシト ハスハス
ハダテル ハチカエル バチギョショ バチス ハチハン ハットリ
ハバシイ ハブ ハラクワリ ハル ハンド バーバー ハンヤク
選ぶのも大変なくらい。
ちなみに、こんなのもあった。
ハヤメシ 午前10時ころの昼食 (笑)
バラス 【土方用語】 殺す (爆笑)
魚のブリ(鰤)は、ハラジロ で、阿波の美馬地方、鹿児島も同じ。と書いてありましたよ、桜島さん。