空と風

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伊比良咩神社 板野郡藍住町

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伊比良咩(いびらめ)神社
 
鎮座地  徳島県板野郡藍住町徳命字前須西65
 
御祭神  阿比良比咩(あひらひめ)命 大己貴命 素盞鳴命  (徳島県神社誌)
 
 
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社名と御祭神名を見てもわかるとおり、アとイは異音同意であり、当社主祭神の「阿比良比売命」とは、神武天皇の妃神である。
 
他に阿比良比売を祀る神社は少なく、日南市の吾平津(あひらつ)神社が有名。
吾平津神社御祭神の吾平津姫阿比良比売のことであるというが、八坂入姫という説もあり不確かである。
旧称は「乙姫大明神」で、1881年明治14年)に「吾平津神社」に改称された。
創立は和銅二年(709)だというが根拠は不明。
この吾平津神社を記した古記録の中に『那珂郡神社調書』というものがあるそうで、那珂・那賀・長一族の進出地であるようだ。
 
 
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阿波国伊比良咩神社は、式外社として高い格式を誇り、元々は同町「東中富」に鎮座していた。
遷座の年代は不詳。

日本三代実録貞観14年11月29日乙未条 (872)
 
丹波国従四位下出雲神従四位上従五位下阿当護神従五位上正六位上奄我神従五位下阿波国正六位上伊比良咩神。船尽比咩神並従五位下
 
が、最古の記録である。
 
 
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阿比良比咩に関しては、神武天皇の妃(古事記)、天村雲命の妃(勘注系図)の記載がある。

また『大同本紀』逸文に、天村雲命の別名が「小椅の君」と記されていることを考え合わせると、古事記神武天皇記に、~阿多の小椅の君が妹、名は阿比良比売を娶りて~とあるのは、この三神の近しい関係を表している。

 
神武天皇を祀る古社「樫原神社」、神名を冠した式外大社「伊比良咩神社」、日本唯一の式内社「天村雲神伊自波夜比賣神社」、天村雲命の妃とされる伊自波夜比賣の祖父に当たる建御名方命を祀る式内社「多祁御奈刀弥神社」。
 
自然な位置関係の中で、これら全ての神社が鎮座するのは阿波国のみである。 
 
 
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※ 参考
 
 
 
 
 
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